ライブコマースと化粧品業界は相性がよい?活用事例や成功させるポイントを解説
近年、ネット通販の普及に伴い、ライブ配信を活用して商品を販売する「ライブコマース」に注目が集まっています。中でも、化粧品業界とライブコマースは相性がよいため、多くの企業で導入が進んでいます。
そこで本記事では、ライブコマースと化粧品業界の相性がよい理由や活用するメリット、成功事例を紹介します。
あわせて、化粧品業界でライブコマースを成功させるポイントも紹介しているので、ライブコマースの導入を検討中の方は、ぜひ参考にしてみてください。
化粧品業界でのライブコマースとは?
ライブコマースとは、リアルタイムでの「ライブ配信」と「オンラインショッピング」の両方を兼ね備えた、新しい販売形態を指します。化粧品業界のライブコマースでは、新作コスメや化粧品の使い方などを紹介するのが一般的です。出演者には、美容部員や美容系のインフルエンサーなどが起用されます。
ライブコマースでは、視聴者と発信者がリアルタイムで交流できる点が特徴です。そのため、視聴者は商品の使用感をイメージしやすく、配信者も視聴者の反応を見ながら販促できるため、双方にとってメリットのある販売手法といえます。
とくに、人気のインフルエンサーが実際にライブ配信でメイクをしながら商品紹介をすると、ファン層などで商品の購入につながりやすく、売上アップが期待できるでしょう。
化粧品業界がライブコマースと相性がよい理由
実際に手に取って使用感を確認できないネット通販において、リアルタイムで交流できるライブコマースは、とくに化粧品業界と相性がよいといわれています。
ここでは、化粧品業界とライブコマースの相性がよい理由や、ライブコマースを活用するメリットを紹介します。
使用感がわかる
化粧品やコスメを購入する際に多くの方が気になるのが、肌に塗布したときの使用感です。ECサイトでは、実際に手に取って商品を選べないため、肌へのつけ心地や香りなどを確認できません。
しかし、ライブコマースであれば、配信者が実際に商品を肌に塗布しながら紹介できます。その結果、視聴者に使用感が伝わりやすくなり、興味を持って視聴してもらえるでしょう。
色味やテクスチャーを伝えられる
ECサイトで購入する場合、テキストや画像のみの説明では商品の色味やテクスチャーがわかりにくいケースもあります。
しかし、ライブコマースなら、配信者が実際にコスメを使用して色味やテクスチャーを説明したり、光の強さや色味を調整したりしながら、コスメの発色を視聴者へわかりやすく見せたりすることが可能です。
化粧品を購入する際は「実際に使ってみないと自身の肌に合っているかどうかがわからない」と思う方が多いです。高額な化粧品の場合であればなおさら「絶対に失敗したくない」と考える方も多いでしょう。
ライブコマースで視聴者の視点から化粧品の情報を発信していくことで、顧客満足度向上や売上につなげやすくなります。
視聴者の悩みにあわせた訴求も可能
ライブコマースでは、リアルタイムで質疑応答ができるため、視聴者の悩みにあわせて商品の魅力を伝えることができ、購入につなげられます。
化粧品の購入を検討している方は、「肌をきれいに見せたい」「目が小さいので大きく見せたい」といった悩みを抱えています。そのため、ただ商品の特徴を伝えるよりも、視聴者の悩みに寄り添い、コスメを用いながら具体的な解決策を提案することで、顧客満足度を高められるでしょう。
さらに、人気のインフルエンサーや有名人、知識が豊富な美容部員が商品を紹介すれば、化粧品やコスメがより魅力的に映り、売上アップが期待できます。
その場で質問に回答できる
視聴者の質問にリアルタイムで回答し、悩みを解決できる点は、ライブコマースの大きな魅力です。
いまや化粧品は、コンビニやドラッグストア、通販サイトなどで手軽に購入できますが、「販売員からのアドバイスを受けたい」「悩みを聞いてほしい」というニーズも多くあります。
ライブコマースで視聴者の質問にこまめに回答することで、商品への愛着度や信頼感が増し、他の商品との差別化を図れます。
化粧品・コスメ業界のライブコマース成功事例
ライブコマースを活用して化粧品やコスメの販売促進につながった成功事例には、どのようなものがあるのでしょうか。ここでは、17LIVE株式会社が提供するライブコマースソリューションサービス「HandsUP」を活用した2つの成功事例を紹介します。
また、売上につながるヒントや販売のコツも紹介しますので、これから化粧品業界でライブコマースの活用を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
①株式会社ファンケル
株式会社ファンケルでは、お客さまとのコミュニケーションの強化や販売促進、ファンコミュニティーの形成を目的として、ライブコマースを開始しました。
数多くのプラットフォームの中から、配信環境の安心面や料金体系のわかりやすさを考慮して「HandsUP」を導入しました。その結果、ライブ配信を視聴した購入者のLTV(※)が、通常の購入者と比較して15%もアップしました。
また、視聴者からのコメントや質問に丁寧に回答することで、ライブ配信中に商品を購入した人のうち新規購入者の割合が最大7割、累計視聴者数は30万人以上になるなど、大きな成果につながっています。
(※)LTV=顧客が自社の製品やサービスを利用し始めてからやめるまでの期間に、自社がその顧客から得られる利益の総額を表す指標のこと
②株式会社アイスタイルリテール
日本最大級の化粧ポータルサイト「@cosme」の企画や運用を行っている、株式会社アイスタイルリテールでは、ライブ配信にて54時間限定のスペシャルイベントを開催し、販売促進の成果を挙げることに成功しています。
ユーザーがスムーズに商品を購入できる導線づくりが可能なことや、臨機応変に商品登録ができることから、HandsUPの導入に至りました。
ヒト軸のコンテンツによるライブ配信での接客を通して、ロイヤリティの高いファンの獲得や育成を目的とし、HandsUPでの配信を実施。その結果、平均視聴完了率は90%を超え、Webコンテンツと比較すると、6倍以上の高い購買意欲の獲得につながっています。
化粧品・コスメのライブコマースを成功させるポイント
化粧品やコスメのライブコマースを成功させるためには、次の5つのポイントを意識することが大切です。
・ターゲットを明確にする
・化粧品に詳しい出演者を選ぶ
・使用シーンを紹介する
・ライティングにこだわる
・質問に丁寧に回答する
それぞれのポイントについて詳しく紹介します。
ターゲットを明確にする
ライブ配信に欠かせない要素である「企画」「紹介する商品」「出演者」は、ターゲットによって異なるため、まずはターゲットを明確に設定することが大切です。
例えば、20代女性をターゲットとするのであれば、20代に人気のあるインフルエンサーや有名人を起用するなど、ターゲットに合った出演者、商品を選びましょう。
20代女性向けの企画なのに、40代以上の女性配信者が使用感を試したり、男性に人気のあるインフルエンサーを起用したりしても視聴者の興味を引けず、大きな成果が期待できません。
ライブ配信では、ただ商品を紹介するだけではなく、ターゲットの年代や属性に合う商品を訴求することで、視聴者の購買意欲を高められます。
化粧品に詳しい出演者を選ぶ
ライブ配信では、専門知識のあるメイクアップアーティストや、化粧品に詳しいインフルエンサーを起用することで、説得力が増します。
とくに、ライブ配信中はコメントや質問が多く寄せられるため、質問に対して的確に回答できる方や、その場で視聴者の悩みにあわせたメイクを実演できる方を選ぶのがおすすめです。
「メイクに関する悩みを聞いてほしい」「アドバイスしてほしい」という視聴者のニーズを満たすことができれば、わざわざ店頭まで足を運ばなくても、安心して視聴者が購入できるきっかけになります。
使用シーンを紹介する
ライブ配信では商品説明だけではなく、化粧品の使い方や活用シーンなども一緒に紹介しましょう。
例えば、ニットに合うメイクを紹介するのであれば、配信者2人が違う色のニットを着用して、それぞれに合ったメイク方法や商品を紹介することで、視聴者は利用シーンをイメージしやすくなります。
また、フルメイクで自社の商品紹介をする場合、自社の商品にこだわりすぎず、他社の商品も交えながら紹介するのがおすすめです。
自社商品の紹介に偏ってしまい、視聴者にとって本当にメリットのある情報を提供できなければ、売上アップは期待できません。
他社の人気商品なども交えながら、使い方や活用シーンを紹介することで、顧客満足度が向上し、売上向上につながるでしょう。
ライティングにこだわる
ライブコマースを実施するときは、カメラや音声マイクなどの準備も大切ですが、コスメの発色をよく見せるためのライティングにもこだわりましょう。
とくに、自社のオフィスでライブ配信を行う場合は、明るさが足りずに商品の訴求ポイントや発色具合がわかりにくいこともあるため注意が必要です。
できるだけ本番と同じ場所でリハーサルをしてみて、明るさやライティングの色味、カメラの位置にこだわることで、修正点が明確になり、本番の撮影環境を整えられます。
また、ライブコマースは生放送であるため、本番中に機材トラブルが起こった場合の対策を考えておくことも大切です。
質問に丁寧に回答する
ライブコマースの最大の魅力は、商品紹介をしながら視聴者とコミュニケーションが取れる点です。
そのメリットを活かし、視聴者からのコメントや質問には丁寧にわかりやすく回答することが大切です。
視聴者の悩みに寄り添い、アドバイスや改善できるメイク方法などを提供することで、視聴者からの信頼や「購入したい」という気持ちが高まり、売上向上につながるでしょう。
すべてのコメントに対応する必要はありませんが、できるだけ多くのコメントに丁寧に対応することで視聴者からの評価も高まります。
コメントの量が多い配信や、コメント欄の活気がある配信は売上も伸びやすいため、視聴者からの質問や感想など、コメント欄が盛り上がる工夫を考えましょう。
化粧品・コスメとライブコマースは親和性が高い
実際に使ってみないと使用感を確認できない化粧品は、ライブコマースと親和性が高く、商品の効果を視覚的に伝えることで視聴者の購買意欲を高められます。
ライブコマースの導入を検討しているけれど「何から始めればよいかわからない」とお悩みの方は、独自のツール提供から導入、定着まで一気通貫でサポートする伴走型ソリューションサービス「HandsUP」の利用がおすすめです。
ライブコマースのスペシャリスト達が、運用から売上の最大化まで、支援ツールを用いてしっかりとサポートします。ライブコマースに関する課題や悩みを抱えている方は、ぜひHandsUPの導入をご検討ください。