コスメ業界必見!人気YouTuberから学ぶ リピート顧客を増やすコツ

2021年11月5日

コスメ業界におけるリピート顧客獲得は事業成長の必須事項ですが、最近従来の方法では成果が出ないという声を耳にします。そこで今回は、今や消費者の情報収集ツールであるYouTubeに焦点を当てて、人気チャンネルから分かるファンを増やすポイントを解説いたします。

広告⇒成果はもう古い!?コスメ業界の変わりゆくリピート顧客獲得施策

コスメ事業といえば、TV・新聞・雑誌・ネットといったマスメディアで認知度を上げて、無料トライアルなどを配って顧客リストを獲得した後、DM・テレマーケティング・メールマガジンなどを使って定期購入顧客につなげていくというのが典型的な成長モデルです。
どれほどリピート顧客を増やせるかというのが成功の肝と考えられており、多くの広告費用をかけています。

とあるコスメメーカーのコスト構造を覗いてみてもその傾向は明らかで、全体の25%が工場原価、15%が人件費なのに対し、マーケティング・販促費用はなんと45%も締めていました。(※)
コスメ事業の競争力は、このマーケティング・販促費用に大きく依存しているといっても過言ではありません。

参考:日本化粧品工業連合会「化粧品産業ビジョン

費用をかけてもリピート率が上がらない現実

しかし最近このコスメ業界の通説が崩れつつあります。
どれほど費用をかけても、顧客獲得単価が上がり逆にリピート率は下がるという現象が起こっているようです。

その理由の1つは、店舗に出回るコスメブランドの数・商品の数が年々増えていることにあります。
市場規模3.8兆円、世界第3位のコスメ大国日本には、国産のコスメメーカーだけでなく、米国や韓国のコスメブランドも次々上陸しており、さらに最近では「ザラ ビューティー(ZARA BEAUTY)」や「アスタリフト(富士フィルム)」といった他業種からの参入も著しいです。
その結果、新しいもの好きの消費者は1つの商品を使い続けることができず、コスメ難民となっているのです。

大事なのは費用よりもコンテンツ

販促費用をかけてもリピート率が上がらないもう1つの理由は、消費者の情報収集力がアップしたことにあります。
以前は、商品情報は広告から得るものでしたが、今はネットを通して使用レビューや口コミなど見ることができ、リアルな情報を得られるようになりました。
その結果、企業側から発信されるいわゆる“宣伝”は影響力が弱まり、多くの販促費用をかけてもそれに見合う成果が得られないという現実が起こっているのです。

それでは、どうすればリピート顧客を集めることができるのでしょうか?

解決策の1つは、販促コンテンツを作ることです。販促コンテンツとは、写真のクリエイティブやキャッチコピーなどで商品アピールを全面に押しだす広告ではなく、消費者の美容に役立つような使い方・知識・ノウハウなどまとめた情報です。

今最も消費者の関心を集められる媒体“動画”

こうした販促コンテンツは動画で発信するのが有効です。
特に、色味や肌触り、香りといった感覚を伝える必要があるコスメ商品は、動画との相性がとても良いといえます。
YouTubeの中でもコスメ系のチャンネルは非常に人気があり、トップコスメ系YouTuberの「まあたそ」さんは、登録者数196万人、動画再生総回数3億9263万7737回(※)を誇ります。
その他にも、多数の人気コスメ系YouTuberが存在すると共に、芸能人チャンネルでもコスメ関連動画が多数制作されています。
※2021年10月5日時点

コスメ系人気YouTuberが教えてくれる リピート顧客を増やすポイント

ここからは、今人気のコスメ系YouTubeチャンネルに注目して、共通する5つの特徴を解説すると共に、ファンが増える秘訣を探っていきたいと思います。

自分を“身近な存在”にキャラクタライズ

まずYouTuber自身が閲覧者と同じ目線でいるということが挙げられます。
メイク動画では素顔を晒し、使用するメイク用品もプチプラ(お手軽価格なもの)が中心で多くの閲覧者と同じ様なライフスタイルです。
装飾や服装も華美にしすぎず、まるで近しいお友達に話かけているかのようなラフで親しみやすい口調で話すのが特徴的です。
また途中で失敗したり言葉を噛んだりしてもそのまま流していることが多くリアリティがあります。

定期接触で忘れさせない

次に、動画を定期的にアップし続けているという点が挙げられます。
これは当たり前のようでいて実はとても重要ポイントで、コンテンツの質よりも大切です。
逆に、内容は面白いのに登録者数が伸びていないYouTubeチャンネルは、更新頻度が少ないか、あるいは更新が止まっているということが多いようです。
新しい動画を定期的にアップし続けることで、登録者が習慣的に閲覧してくれるようになります。

無駄がない、「程よいスピード感」のあるストーリー展開

次に間延びしないスピード感と飽きないストーリー展開という点が挙げられます。
例えばメイク動画の場合、画角が変わらない工程は早送りしつつ、肝心のメイク術的な部分は、ズームのスローで見せるといったバランスの良い編集が施されています。
また1つの動画は10分~30分ほどの尺が一般的であり、この短い時間の中で満足感を与えられるようなシナリオが設計されています。

「ながら視聴」が可能なお手軽映像

次に、閲覧に集中していなくても、大体理解できる内容になっているという点が挙げられます。
最近の消費者は家で、PCを開いたままTVを観ながらスマホを触って過ごしているといわれています。つまり複数のデバイスを同時に使っているということです。
そのような状況で動画を観てもらうためには、手軽さが重要となります。

宣伝だけじゃない、役立つ情報をプラスα提供

コスメ動画の中には、企業から依頼されて制作されたPR動画もあります。
それらは、動画の最初「プロモーションを含む」というクレジットが入るのでひと目で分かるのですが、人気YouTubeチャンネルの場合は、このようなPR動画さえ閲覧数が多いです。
その理由は、内容が宣伝だけになっていないからだと推測されます。
効果的な使い方ノウハウや、他の商品との比較、そのYouTuberならではのアレンジなども組み合わせて紹介することで、商品PRでありながらも観ていて楽しいと思える動画になっています。

コスメ商品・店舗・店員・スマホがあればOK!手軽にできる動画販促

動画というと、以前は専門的な知識と機材がないと作れないものでした。
しかし今は、スマホひとつあれば誰でも自由に映像を撮ることができる時代です。
特にコスメ商品の場合は、撮影場所となる店舗、コンテンツとなる商品、MCや撮影者となるショップ店員と、必要要素が揃っており、始めやすい環境が整っているといえます。

そして制作した動画は、今回焦点を当てたYouTubeだけでなく、Instagram IGTVやFacebookといった各種SNS、ブランド公式サイトなど様々場所で公開することができます。

また、昨今盛り上がりを見せているのがライブコマースです。ライブコマースでは、ショップ店員による商品紹介がリアルタイムに動画配信され、ユーザーはその場でチャットにて商品について質問したり、商品を購入したりできるようになっています。ユーザーからも実店舗さながらの買い物ができると評判が高く、大手コスメ企業などでも導入が実践されています。
みなさまも動画やライブを使った販促活動、ぜひ気軽に初めてみてはいかがでしょうか?

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このコラムを書いたライター
HandsUP 運営事務局
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