ライブコマースで売上をあげるために必要な5大要素とは?エンゲージメントの醸成がカギ!
近年、EC市場の発達とともにライブコマースが注目されています。その成功に不可欠なのがエンゲージメントの醸成です。この記事では、エンゲージメントを含むライブコマースの売上拡大に必要な5大要素と、エンゲージメント醸成のために取り組むべきことについて紹介します。
ライブコマースの売上創出に必要な5大要素
「EC」と「ライブ配信」を組み合わせた新たな販売手法であるライブコマース。中国では目覚ましい勢いで拡大しており、日本でも今後市場の拡大が見込まれています。特に、コロナ禍の自粛生活を経てよりECが身近になった現在、ライブコマースに力を入れる重要性が増しています。
とはいえ、やみくもに始めてもなかなか成功はしません。ライブコマースで失敗しないためには、どのような要素から売上が構成されているのか把握する必要があります。そこで以下では、ライブコマースの売上を左右する5つの要素を紹介します。
販売率の高さ
販売率が高いほど効率的に商品が売れているということであり、売上アップにつながります。たとえば販売個数自体は多くても販売率が低い場合、顧客への訴求力が弱いと考えられるため、配信内容や商品の選定などに改善の余地があるはずです。
客単価の高さ
客単価は「1人の顧客が1度に購入する金額」を意味します。客単価が高ければ、かりに販売率が低くてもある程度売上をカバーできます。
しかし、商品単価を上げると、客単価も上がる代わりに顧客が離れる(販売率の低下)可能性があるため、注意が必要です。そのため、セット販売や関連商品の購入を促したり、高くても納得できる理由付けを行ったりする必要があります。
視聴者数の多さ
販売率が一定の場合、視聴者が多ければ多いほど購入者も増えます。そのため、SNSをはじめとする様々なチャンネルの活用や、多くの視聴者が見込める時間帯での配信など、視聴者数が増えるよう工夫することが大切です。
視聴時間の長さ
視聴時間が長いということは、それだけ顧客が商品や配信に興味を持っていることを意味します。
興味を持ってくれないと購買にはつながらないため、いかに視聴者の関心を引く配信を行えるかが重要になります。具体的には、商品の魅力をわかりやすく伝えることや、質問やコメントに丁寧に対応すること、さらにエンタメ性を意識することなど、視聴者を飽きさせない工夫が必要です。
全ての根幹となる「エンゲージメントの醸成」
エンゲージメントとは、ブランドや商品と顧客の結びつきの強さ(興味関心や愛着)を意味します。エンゲージメントが高いと、顧客は「この商品(ブランド)は自分にピッタリだ」と感じ、購買に向けた積極的な行動をとるようになります。
そのため、単に商品のことを知ってもらうだけではなく、エンゲージメントを高めるためにはどうすれば良いかという視点をもって配信を行うことが重要です。
ライブコマースの売上は、上記の5大要素の掛け算によって決まります。その中でも、エンゲージメントが最も重要な構成要素です。なぜなら、エンゲージメントは他のすべての要素に影響を与えるものだからです。
エンゲージメントが高ければ販売率も客単価も上がり、視聴時間も伸びるほか、商品やブランドに好感を持つ人が増えることで視聴者数の増加も期待できます。また、配信を通じて視聴者のファン化が進めば、さらなる購買率や客単価のアップにつながります。
このように、エンゲージメントを改善すれば他の要素の数値もすべて改善される好循環が起きるため、掛け算したときの数値=売上が大幅に伸びます。逆に、エンゲージメントの視点が欠けたまま他の要素を改善しようとしても、その要素のみの改善にとどまってしまうため非効率です。
ライブコマースの成功のカギはエンゲージメントにあると言っても過言ではありませんが、それを醸成するためにはどうすれば良いのでしょうか。そのための取り組みを以下で紹介します。
エンゲージメント醸成のために取り組むべき「つながり」作り
エンゲージメント醸成のためには、配信によって「つながり」を作り上げていくことが重要になります。
エンタメ性のある配信でユーザーのファン化
まずは配信者と視聴者のつながりを作り上げることが重要です。配信者と視聴者のつながりが深まっていくことにより配信のエンタメ性が上がり、ユーザーのファン化が可能です。配信者と視聴者のつながりを作り上げるためには以下の2点を取り組むことが重要です。
■定期的な配信
配信者と視聴者のコミュニケーションを定期的に行うためには定期的な配信が不可欠です。たとえば毎週同じ時間に配信することで視聴者への習慣づけることができます。
また、回によって異なるキャストが配信するよりも、同一のキャストを起用し続けた方がよりファン化する可能性は高くなります。毎回同じキャストを目にすることで親近感が増すため、コミュニケーションが取りやすくなります。また、キャストの配信スキルも回を追うごとに上達するため一石二鳥です。
■配信者の選定および育成
どのようなキャストを起用するか、その選定も重要です。なぜなら、配信者のスキルやキャラクターによって、視聴者は配信者に対するコミュニケーションの取りやすさが変わります。
配信者は大きく分けて、自社の従業員と、ライブ配信で活躍するインフルエンサーの2パターンがあります。インフルエンサーは高い集客力を持つものの、従来のファンのみが視聴する傾向があるため一過性の集客となりかねません。
一方、自社の従業員を起用する場合、ライブ配信の経験者がいる企業は多くないため人材を育成する必要があります。しかし、その過程を視聴者と共有し、コンテンツを一緒に育てていく感覚を味わってもらうためエンタメ性の高い配信となり、配信者と視聴者のつながりが強くなります。
このような取り組みによってライブコマースは「単なる買いもの」で終わらない、「コトづくり」のショッピング体験となり、エンゲージメントの醸成することができます。
販売者だけでなく視聴者同士の「つながり」
双方向のコミュニケーションや視聴者同士のつながりを意識することも重要です。
エンゲージメント醸成のためには、リアルタイムで質問に答えるなど実店舗のような接客を目指し、より満足度の高い購買体験を提供する必要があります。また、視聴者同士のやりとりも促すことで商品を介したコミュニティが形成され、エンゲージメント向上が期待できます。
双方向のコミュニケーションと視聴者同士のつながり育成
このようなつながりを作り上げた後は、配信者と視聴者、視聴者と視聴者の双方向のコミュニケーションを高めていくことが重要となります。コミュニケーションを強めていくことで、まるで実店舗にいるような接客ができれば満足度の高い購買体験を実現し、エンゲージメントの醸成となります。
ライブコマースの成功に必要な知識を実践に活かすには
ライブコマース成功のための前提知識を生かすには、短期的な成功ではなく中長期的かつ段階的な成長を目指す必要があります。具体的には、エンゲージメント醸成後の販売力向上、その後の売上最大化、そして完全自走という流れです。
こうした段階的な成長を実現するためには、PDCAサイクルを回し、視聴者が楽しめる配信コンテンツをつくり上げるためのノウハウを蓄積する必要があります。
以下の記事では、ライブコマースを成功に導くための考え方や進め方、そして具体的にやるべきことを紹介していますので、ご関心の方はあわせてご覧ください。
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