TikTokを活用したライブコマースとは?ポイントや事例を解説
ライブコマースとは、オンラインショッピングとライブ配信を掛け合わせた新しい販売手法です。近年では、自社商品などの認知拡大や売上アップを目指して、ライブコマースを活用する企業が増えています。中でも、若年層がターゲットの場合は、TikTokを利用したライブコマースがおすすめです。
そこで本記事では、TikTokを活用したライブコマースのメリット・デメリット、成功するためのポイントなどを紹介します。TikTokを使って自社商品の販売を促進していきたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
ライブコマースとは?
ライブコマースとは、ライブ配信を使って顧客に自社商品やサービスの購入を促す販売手法です。リアルタイムで顧客と直接コミュニケーションを取れるため、画像や文章のみでは伝わりづらかった商品の特徴やメリットをわかりやすく伝えられます。
また、TikTokをはじめとしたライブ配信には、コメント機能がついています。配信者は、視聴者から寄せられた質問に対して口頭での回答はもちろん、実演しながら商品の使い方などを回答することも可能です。これにより、購入につながりやすくなります。
また、視聴者にとっても、コメント機能を使ってその場で質問して悩みを解決できるため、満足度がより高まることでしょう。
TikTokのライブ配信とは?
TikTokとは中国のByteDance社が開発した、若年層を中心に人気のあるショート動画専門のSNSです。TikTokでは、「TikTok LIVE(ライブ)」というライブ配信機能を利用できます。
TikTok LIVEは、普段の動画投稿と同じ要領で簡単に始められるという手軽さが魅力です。視聴者とリアルタイムでコミュニケーションを取りながら配信をおこなえます。
ただし、TikTok LIVEには利用条件として次の2つの条件が設定されています。
・18歳以上であること
・TikTokのフォロワー数が50人以上であること
これまでライブ配信をするのに必要なフォロワー数が公式サイトに明記されていなかったため条件が曖昧でしたが、2023年10月現在は「フォロワー数50人以上」と条件が明確になっています。
TikTokでライブコマースをするメリット
ライブコマースをおこなえるプラットフォームは数多くあります。その中でも、TikTok LIVEでライブコマースを実施することにはどのようなメリットがあるのでしょうか。
ここでは、TikTok LIVEでライブコマースをする4つのメリットを紹介します。
手軽に動画を配信できる
TikTok LIVEの大きなメリットは、手軽にライブ配信を始められる点です。
TikTok LIVEはスマートフォンやタブレット1台で始められ、特別な機材は必要ありません。そのため、すぐにライブ配信をおこなえます。
また、ビジネスの成果を挙げていくには、PDCAサイクルを高速で回すことが大切です。PDCAサイクルとは業務改善の考え方で、次の4つのプロセスを繰り返しおこないます。
・Plan(計画)
・Do(実行)
・Check(評価)
・Action(改善)
とくにライブコマースでは、Do(実行)の部分で時間がかかりがちです。TikTok LIVEを利用すれば、配信の準備に手間がかからないため、すぐに実行ができます。その結果、PDCAサイクルの高速化を実現しやすくなり、成果が出やすくなるでしょう。
商品の魅力やイメージを伝えやすい
TikTok LIVEを活用したライブコマースでは、商品やサービスの魅力、イメージを効果的に伝えられるメリットもあります。
ECサイトといった従来の販売方法では、商品やサービスを画像や文章、動画でしか紹介できませんでした。そのため、商品やサービスの実際の使用感や魅力などの細かいニュアンスを伝えにくい点がデメリットです。
一方で、TikTok LIVEを活用したライブコマースでは、商品やサービスの使い方や特徴を、実演しながらより具体的に紹介できます。
例えば、コスメを販売する場合、出演者が実際にそのコスメを使用してメイクをすることで、使用感や色味などが伝わりやすくなるでしょう。
音楽を使用できる
TikTokでは、商用利用可能な音楽を動画内のBGMとして無料で利用できます。雰囲気のよい動画を配信したいのであれば、音楽は必須といえるでしょう。
TikTokでは「個人アカウント」と「ビジネスアカウント」が選択できますが、ビジネスアカウントに設定することで商用利用可能な楽曲を50万曲以上無料で利用できます。
ただし、ビジネスアカウントの場合は「今バズっている曲を利用したい」と思っても、商用利用が許可されていない場合は配信で利用できないため、注意が必要です。
ライブレポート機能で視聴者の増減が確認できる
TikTokの「ライブレポート機能」では、ライブ配信中の視聴者数やフォロワー数の増減がわかります。これを効果的に利用することで、今後のライブ配信の改善に役立てられます。
例えば、配信時間を視聴者数の多い時間帯に設定すれば、より多くの方にライブ配信を見てもらえる可能性が高くなるでしょう。また、配信内容を反応のよいコンテンツに見直せば、より多くの反応をもらうことができ、フォロワー数の増加も期待できます。
ライブレポート機能を活用することで、フォロワー獲得、ひいては売上アップにつながりやすくなることもTikTokでライブコマースをおこなうメリットです。
TikTokライブコマースをするデメリット
TikTok LIVEを利用したライブコマースにはデメリットもあります。メリットだけではなくデメリットも事前に確認し、リスクを最小限におさえましょう。
TikTok LIVEでライブコマースをするデメリットは次の3つです。
炎上のリスクが高め
TikTokは若年層のユーザーが多く、拡散力が高い点が特徴です。しかし、拡散力がある分、炎上してしまうリスクも高くなります。
炎上すると企業全体のイメージダウンにつながります。とくに、ライブ配信は撮影したものがそのまま配信されるため、修正ができません。そのため、企画や発信する情報、配信中の言動には細心の注意を払いましょう。
また、TikTok LIVEを活用したライブコマースでは、インフルエンサーに依頼し、商品やサービスのPRを代わりに行ってもらうことも可能ですが、過度にPRをおこなうと、かえって悪い印象を与えてしまう可能性があります。
インフルエンサーの起用を考えている場合は、PR方法は慎重に検討しましょう。
商品の販売機能がない
TikTokには商品を販売する機能がついていません。そのため、TikTokでライブコマースをおこなうには、他のショッピングサービスと組み合わせる必要があります。
例えば、ECサイトや自社サイトなど、商品やサービスを購入できるページのリンクを張り、ユーザーを誘導するなどの対応が必要になります。
TikTokでリンクを張ることができる箇所は次の3つです。
・動画内
・プロフィール欄
・コメント欄
プロフィール欄にECサイトや自社サイトのリンクを張り、視聴者がショッピングページに遷移できるように設定します。視聴者がスムーズに購入できるよう、ライブ配信中は適宜アナウンスを入れることも忘れないようにしましょう。
アーカイブ機能がついていない
YouTubeやInstagramでは、ライブ配信後にアーカイブとして配信内容を公開できる機能があります。アーカイブ機能があれば、ライブ配信を見逃してしまったユーザーがいても、あとから配信内容を確認してもらえます。
しかし、残念ながらTikTokにはアーカイブ機能がついていません。つまり、生配信を見逃してしまったユーザーは、あとから視聴ができないデメリットがあるのです。
そのため、ユーザーが視聴しやすい配信時間や、ライブ配信に気づきやすい告知方法を検討する必要があるでしょう。
TikTokを使ったライブコマースを成功させるためのポイント
最後に、TikTokを使ったライブコマースを成功させるためのポイントを4つ紹介します。ポイントをおさえてライブコマースを成功させ、売上アップにつなげましょう。
TikTokユーザーに評価される撮影を目指す
TikTokを使用したライブコマースでは、TikTokユーザーに評価されやすい配信を意識しましょう。
TikTokは、10代や20代といった若年層のユーザーが多いSNSです。このような若い世代は「買ってください」といった露骨な宣伝を嫌う傾向にあります。そのため、「使ってみて感動した」など、配信者の実体験を交えたトークを展開する手法がおすすめです。
同世代の配信者が、使用した感想などを率直に話すことで視聴者の関心を引き、購買につながりやすくなるでしょう。
トレンドハッシュタグを使用する
トレンドハッシュタグを使用することもポイントです。
TikTokには、リアルタイムで話題となっている事柄をまとめたトレンドページがあります。トレンドページに掲載されている人気のハッシュタグが、トレンドハッシュタグです。
トレンドハッシュタグは、多くのユーザーが関心を持っている内容であるため、効果的に活用して動画を配信することで、視聴者数やフォロワー数を飛躍的に伸ばせる可能性があります。
ただし、紹介する商品や動画の内容に関係ないトレンドハッシュタグをつけることはNGです。視聴者をだますことになり、印象が悪くなるため避けましょう。
定期的に配信する
フォロワーを増やすためには、動画配信を継続し続けることも重要なポイントです。ユーザー目線で考えると、たまに見かけるアカウントと継続的に見るアカウントでは、後者の方が印象に残りやすくなります。
そのため、自社のアカウントを多くのユーザーへアピールするためにも、定期的に配信を継続させましょう。
また、配信回数が増えると、どのような内容であればよい反応につながるのかを分析できます。人気のコンテンツを生み出すヒントとなるため、最初はさまざまな企画を検討し、それぞれの反応を試していくのがおすすめです。
TikTokerに依頼する
自社で宣伝するのが難しければ、TikToker(ティックトッカー)に依頼をして商品やサービスをPRしてもらうこともひとつの方法です。
TikTokerとは、TikTokで活躍しているインフルエンサーや動画クリエイターのことで、中には100万人以上のフォロワーを持つTikTokerもいます。
プロモーション施策としてTikTokerを起用する企業も多いため、PR方法を検討するうえで選択肢として入れておくとよいでしょう。TikTokerへ依頼する場合は、事務所を通すとスムーズに交渉できます。
TikTokを使ったライブコマースで商品を効果的に宣伝しよう
TikTokでは、ライブ配信ができる「TikTok LIVE」を活用すれば、ライブコマースが可能です。
ただし、初めてライブコマースを導入する方の中には「どうすれば売上につながるかわからない」など、ノウハウがなく、不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。
今後ライブコマースに力をいれたいと考えている方は、ぜひ「HandsUP」の利用をご検討ください。HandsUPは、ライブコマースの導入から自社で自走できるまで、二人三脚で徹底サポートする伴走型ソリューションサービスです。ライブコマースの成功を強力サポートする支援ツールもご提供します。
TikTokを使ったライブコマースを検討中の方も、まずはお気軽にご相談ください。