ライブコマースの課題とは?うまくいかない理由について解説

2023年9月7日

世界に先駆けて中国で市場を拡大したライブコマースは、日本市場においても成長が期待されています。しかし、日本ではライブコマースの認知度の低さなど、いくつか課題があるのが現状です。

そこで本記事では、これらの課題に焦点を当て、ライブコマースの成功に向けて解決すべきポイントを詳しく解説していきます。ライブコマースの導入を検討中の方は、ぜひ参考にしてください。

日本のライブコマースが抱える課題とは?

日本のライブコマースが抱える課題とは?

ライブコマースとは、ライブ配信とECサイトを組み合わせた新しい接客・販売手法です。世界をリードする中国のライブコマース市場の規模は、2021年に1.2兆元(約25兆円)に達するなど、今後も成長が予想されています。

参考:中国ライブコマースがアツい!最新の市況や成功事例で知る売上拡大のヒント

一方で、日本ではライブコマース自体の認知度がまだまだ低いことからも、一般的に浸透しているとはいえない状況です。

日本におけるライブコマース市場は、今どのような課題を抱えているのでしょうか。詳しく解説していきます。

ライブコマース自体の認知度が低い

MMD研究所が2021年に実施した「ライブコマースに関する利用実態調査」によると、18~59歳の男女5,000人のうち、ライブコマースのことを「まったく知らない」と回答した人の割合は最も多く、56.8%でした。

出典:ライブコマースに関する利用実態調査

さらに、「聞いたことはあるけど利用方法や内容は知らない」と回答した人の割合と合わせると71.6%にものぼります。これらの結果から、日本ではそもそもライブコマース自体の認知度が低いという課題が浮き彫りとなっているのです。

ライブコマースでの購入経験がある人が少ない

前述したMMD研究所の「ライブコマースに関する利用実態調査」によれば、ライブコマースを「視聴し、商品を購入したことがある」と回答した人はわずか5.8%でした。

出典:ライブコマースに関する利用実態調査

こうした認知度の低さから、ライブコマースで商品を購入する人がかなり少ない現状がわかります。

しかし、今後日本でライブコマースが広まれば、購入経験率の少なさは改善されていくでしょう。

「ライバー」が育っていない

日本では、ライブ配信を行う「ライバー」が育っていないことも課題のひとつです。ライブコマースの成否はライバーに大きく左右されます。消費者の購入意欲を高められるかどうかは、ライバーがいかに商品やサービスを魅力的に紹介できるかに委ねられているからです。

中国では、KOL(Key Opinion Leader:キーオピニオンリーダー)と呼ばれるインフルエンサーがライバーとして活躍しており、ライブコマース市場においては絶大な影響力をもたらしています。

一方で、日本にもインフルエンサーは存在するものの、活動の場はYouTubeやSNSなどが中心です。ライブコマースの活用がそこまで重要視されていないことも相まって、ライバーを育てる土壌が日本にはまだ整っていないのです。

失敗事例が続いたことでマイナスイメージが強くなった

ライブコマースに参入する日本の企業数が増加し始めたのは、2010年代後半からです。ヤフオク!やメルカリ、BASEといった大手ECモールも、次々とライブコマースプラットフォーム事業に乗り出しました。

しかしその後、それらのほとんどが事業から撤退しています。有名企業ばかりが撤退したことで、ライブコマースに対するマイナスイメージが強くなったといえるでしょう。

しかし、実際にはライブコマースを導入して成功をおさめている企業も存在します。ただ、そうした企業が成功事例を積極的に発信していないケースや、事業の特性上、効果が出るまでに時間がかかり話題になりにくいことも影響し、ライブコマースでの成功事例が目立ちづらいこともマイナスイメージが強い理由のひとつとなっているのです。

中国のマネだけでは成功しづらい

中国では、EC市場に粗悪品が流通するケースがあり、もともと消費者は商品に対して高い信頼を寄せていないという背景があります。

そのため、中国では信頼度の低さを補ってくれるライブコマースでのインフルエンサーによる後押しが、購買に強い影響を及ぼしたのです。

しかし、日本の場合はEC市場でも品質の問題は少なく、実店舗の接客の質も高いです。そのため、中国の成功事例を単純にマネするだけでは、爆発的な売上は期待できない側面があります。

日本でライブコマースを導入して成功するためには、中国との買い物文化の違いや、日本の消費者の特性や嗜好を理解したうえで、独自の工夫が求められます。

ライブコマースの迷惑行為や禁止行為などその他の課題

ライブコマースの迷惑行為や禁止行為などその他の課題

ここまで、日本のライブコマース市場が抱える課題を紹介してきました。しかし、ライブコマースにはほかにも、迷惑行為や禁止行為などに関する課題があります。

これらの課題を、回避策とともに解説していきます。

マナーを心得ていない配信者がいる

場所を選ばずに配信ができるライブコマースは、屋内だけではなく、屋外やイベント会場でも配信される場合があります。

しかし、中にはマナーの悪い配信者も見受けられます。大きな声や音を出したり、公共の場所を占領したりするなどの迷惑行為も少なからず発生しているのです。このような迷惑行為を危惧するイベント開催者も多く、イベントによってはライブコマースの配信が禁止されている事例もあります。

そのため、配信者の選定は慎重に行わなければなりません。信頼できる人物を選ぶために、その人の実績や過去の配信内容などを注意深く確認し、マナーや信頼性に問題がないかどうかをしっかりと判断する必要があります。

法律違反に注意する必要がある

ライブ配信を行うにあたっては、肖像権、プライバシー権、パブリシティ権などを侵害しないように留意する必要があります。

例えば、屋外など公共の場所でライブ配信をする際は、周囲の映り込みなどによって個人が特定されないように配慮しなければ、トラブルに発展する可能性があります。

また、景品表示法や薬機法といった法規制にも注意が必要です。例えば、配信者の営業トークが誇大広告になってしまわないようにするなど、注意を徹底しなければなりません。

法に違反する内容を配信してしまうと、企業やブランドの信頼を失うため、回復することは難しいです。

そのため、配信を行う際には慎重な計画と事前の確認が必要不可欠です。配信内容や対象者をよく理解し、法律違反を回避するための対策を講じましょう。

日本でライブコマースの課題を解消して成功させるには?

日本でライブコマースの課題を解消して成功させるには?

ライブコマース発展途上の日本で成功するためには、今ある課題を解消しつつ、日本の市場にあった対策を考える必要があります。

ここからは、ライブコマースを成功につなげるための4つの方法を紹介します。

ライブコマースの性質に沿った企画を立てる

ライブコマースは通常のECサイトとは異なり、文章や写真だけではなく、ライバー目線のリアルな説明で商品の魅力を伝えられます。ライブコマースを企画する際は、こうした性質を踏まえた内容を考えることが重要です。

しかし、日本のライブコマースでは、商品を売ることを意識しすぎてPR感の強い演出になってしまうケースが多く見られます。

PR色が強すぎると視聴者に敬遠される可能性が高いため、できるだけ配信者のリアルな使用感をアピールすることが大切です。また、視聴者からの質問にリアルタイムで対応するなど、コミュニケーションを重視することで、より商品に興味を持ってもらいやすくなります。

商品にまつわるクイズやプレゼント企画など、視聴者の参加を促す工夫を取り入れるのも効果的です。

動画クリエイティブの質をアップさせる

高品質なライブコマースを成功させるためには、まず企画内容に合わせた適切な機材を用意することも重要です。画質や音声のクオリティにもこだわり、視聴者にとって見やすく聞きやすい配信を心がけましょう。

スムーズな進行と工夫された演出は視聴者に好印象を与えます。しかし、撮影や演出には専門知識が必要なため、プロのディレクターやビデオグラファーなど、経験豊富な業者に依頼することでクオリティの高いコンテンツを制作できます。

視聴者とのコミュニケーションを大切にする

ライブコマースの魅力は、視聴者とリアルタイムかつ双方向のコミュニケーションが可能な点です。

視聴者が商品に対して疑問や興味を持った際に、コメント機能を活用して配信者と視聴者がやりとりをすることで、その場で疑問をスムーズに解消できます。このとき、視聴者が不安や質問を抱えたままにならないよう、丁寧な対応が必要です。

視聴者から寄せられた質問や感想に誠実に対応することによって、エンゲージメント向上やファン獲得、そして自社への信頼獲得につながります。

配信者を慎重に選定する

配信者は、ライブコマース成功の鍵を握る重要な存在であるため、慎重に選定する必要があります。

単にフォロワー数が多いという理由だけでインフルエンサーを起用しても、ブランドイメージや商品の顧客層とマッチしていなければ効果は薄く、売上も伸びにくいでしょう。
そのため、30〜40代主婦向けのアパレルブランドであれば、その層に人気のインスタグラマーを起用するなど、配信者が商品の顧客層とマッチするかを重視することが大切です。

このマッチングがうまくいけば、視聴者もより興味を持ちやすくなり、購入意欲も高められるでしょう。もし最適なインフルエンサーが見つからなければ、自社の社員を起用する選択肢もあります。

ライブコマースのおすすめプラットフォーム3選

ライブコマースのおすすめプラットフォーム3選

ライブコマースを導入するにあたって、「自社にまったくノウハウがない」というケースも多いでしょう。

その場合は、ライブコマースの企画や配信をサポートしてくれるサービスの利用も検討してみてください。ここでは、ライブコマースにおすすめのプラットフォームを3つ紹介します。

HandsUP by 17LIVE

HandsUPは、300社以上のライブコマースを支援してきた17LIVE株式会社が提供する、導入実績No.1のライブコマースプラットフォームです(※)。スターバックスやFANCLといった大手飲食店や化粧品販売会社のライブコマース事業をサポートした実績が多数あります。

ライブコマースの導入から本格運用まで、企業のさまざまな課題に向き合って伴走するライブコマースソリューションを提供しています。

また、ライブコマースを成功へ導く、ライブコマースの支援ツールも利用可能です。使いやすい操作性と充実のサポート体制により、初めてのライブコマースでも安心して導入できます。

さらに、17LIVEや他のSNS媒体を利用したライブコマースのサポートも行っています。多くのライブインフルエンサーを抱えていることから、集客や演者アサインの面でも強力なサポートが可能です。

HandsUP by 17LIVE公式サイト

※17LIVE株式会社調べ

Live kit

Live kitは、通販・EC業界で実績豊富なBIPROGY株式会社が提供するライブコマースサービスです。独自ドメイン発行によって自社のSNSなどで拡散できるため、ECサイトを改修する必要がなく、独自ドメイン発行によって自社のSNSなどで拡散することができます。iPhoneでの配信や4Kに対応しているほか、アーカイブや投げ銭機能、分析などの機能も充実しています。

企画から配信、分析まで、専門コンサルタントのサポートを受けられるため、ライブコマースの導入が初めての企業でも安心です。

Live kit公式サイト

LIVEPARK STUDIO

LIVEPARK STUDIOは、テレビ局や大手EC企業のライブコマースを多く手がけてきた株式会社LiveParkによるライブコマースプラットフォームです。デザインや機能をカスタマイズして、オリジナルのライブ配信ページが制作できます。

視聴者のリアクションスタンプや、その場で出題や集計ができるアンケート・クイズ機能、参加者全員で協力するゲーム企画といった便利な機能によって、視聴者参加型の配信が可能です。

LIVEPARK STUDIO公式サイト

日本のライブコマースが抱える課題を認識しておこう

日本のライブコマースが抱える課題を認識しておこう

日本のライブコマース市場は、現状さまざまな課題を抱えています。しかし、これらの課題を認識し、しっかりと対策をとれば、日本でもライブコマースで成功をおさめることは可能です。

また、自社にライブコマースのノウハウがない場合は、ライブコマース支援会社の協力を得るのもひとつの方法です。企画や配信をサポートしてくれるのはもちろん、集客や出演者について相談できるサービスもあります。

自社のライブコマース運用を成功させるために、ライブコマース支援会社の活用も検討してみてはいかがでしょうか。