SNSマーケティングとは?代行企業の選び方を紹介
SNSマーケティングとは、X(旧Twitter)やInstagramなどのSNSを使って、マーケティングをおこなうことです。SNSマーケティングを効果的に活用することで、自社商品・サービスの認知拡大やブランディング向上、販売促進といったメリットを得ることができます。
そこで本記事では、このSNSマーケティングで実際に得られる効果や、代行企業へ外注する際の選定方法を紹介します。
SNSマーケティングとは?
SNSマーケティングとは、X(旧Twitter)やInstagram、FacebookなどのSNSを利用して販売促進やブランディングなどのマーケティング施策をおこなう、デジタルマーケティングの手法のひとつです。
デジタルマーケティングには、自社メディアなどの「オウンドメディア」、検索連動型広告や広告出稿メディアなどの費用を支払って発信する「ペイドメディア」、そしてブログや口コミサイトなど消費者自身が発信する「アーンドメディア」を利用したものがあります。SNSマーケティングは、このうち「アーンドメディア」を利用する手法です。
スマートフォンの普及でSNSの利用者は増加し、とくに若い世代では情報収集の中心的なツールになった背景もあり、高いマーケティング効果が期待できます。
主に使用されているSNS
SNSマーケティングでは、SNSごとの特徴を踏まえたうえでどの媒体を利用するのかを決定する必要があります。
以下に、SNSマーケティングで主に使われている4つのSNSの情報を表にまとめました。自社の目的を達成するうえで、最適なSNS媒体を選ぶ際の参考にしてみてください。
SNS名 | 主な利用者の年代 | SNSの特徴 |
10~40代 | ・他のSNSとの連携が容易 ・画像や動画の投稿が中心 ・拡散性は低め ・ハッシュタグによる検索がしやすい ・ストーリーズやライブ配信機能も人気 | |
X(旧Twitter) | 10~40代 | ・140文字の字数制限がある(X Premium加入者なら最長12,500文字) ・幅広い年齢層が利用 ・サービスや商品に対する口コミの投稿が多い ・リアルタイムの事柄やトレンド、タイムリーな情報の収集がしやすい ・リポスト機能により拡散性が高い ・匿名性が高い |
TikTok | 10~20代 | ・主に10代の利用が多い ・15秒から1分程度の短時間動画の投稿に特化している ・投稿や視聴が手軽 ・利用者層が若いため、流行の発信源になりやすく、拡散もしやすい |
30~50代 | ・実名登録制 ・年齢層が高い ・掲載された情報の正確性が高い ・コミュニティ機能が充実している ・1人1アカウント ・リアルに交流のある人とつながりやすい |
SNSマーケティングが注目される理由とは?
SNSマーケティングはなぜ注目を集めているのでしょうか。ここでは、SNSマーケティングが注目される主な理由を2つ解説します。
SNSの利用率が年々上昇しているため
SNSマーケティングが現在注目を集めている理由のひとつが、SNSの利用率が年々上昇しているからです。総務省が発表している「令和3年通信利用動向調査ポイント」の「SNSの利用動向(個人)」によると、SNSを利用する個人の割合は78.7%に上っており、ほぼすべての年齢層において増加が見られます。
10~70代までの幅広い年齢層の方が利用しており、今後も増加傾向が続いていくと予想されています。そのため、多くの方に広くアプローチできる可能性が高く、今後も企業にとって重要なマーケティングツールのひとつとして利用されるといえるでしょう。
SNSによって情報収集する人が増えたため
SNSによって情報収集する人が増加傾向にある点も、SNSマーケティングの注目度が高まっている理由のひとつです。SNSで情報を収集し商品やサービスを購入するケースが一般的になっているため、SNSマーケティングをおこなうことで販促効果を得られます。
以前は情報収集には主に検索エンジンが利用されていましたが、最近では若い世代を中心にSNSも利用されるようになっています。リアルタイムで情報を知りたい場合はX(旧Twitter)、商品の口コミをチェックしたい場合はInstagramなど、目的によってSNSを使い分けている点も特徴です。
そのため、企業側もユーザーが各SNSに求める情報の性質を見極めながら発信することで、効果的なマーケティングがおこなえるでしょう。
SNSマーケティング実施で得られる効果
SNSマーケティングの実施によって、企業はどのような効果を得られるのでしょうか。ここでは、とくに注目したい3つの効果について解説します。
コストを多くかけずにファンを獲得可能
SNSは基本的に無料で利用できるため、初期コストを抑えられるメリットがあります。自社アカウントを開設することで、広告費を投じなくても、宣伝したい情報を発信することが可能です。
また、発信した情報が拡散されると、従来の広告手法ではリーチできなかった層へのアプローチもできる可能性があります。ただし、SNSはユーザーに興味を持たれるコンテンツを発信できなければ、思ったような広告効果が見込めません。
そのため、日々情報発信をすることや、ユーザーの共感を生んだり、おもしろいと思ってもらえるコンテンツを作成したりする工夫が大切です。
顧客と密なコミュニケーションが取れる
顧客と密にコミュニケーションが取れるという点も、SNSマーケティングをおこなうことで得られる効果として挙げられます。SNSでは、個人間のやり取りに近い形でユーザーと企業がやり取りできます。一般的にマスメディアやWeb広告では一方通行のコミュニケーションしかできないため、双方向のコミュニケーションが取れる点は他の媒体にはない魅力です。
ユーザーと積極的にコミュニケーションを取ることにより、企業に対して親しみや愛着を持たれやすくなるでしょう。
VOCをマーケティングに活かせる
SNSでは、企業とユーザーとで双方向のコミュニケーションを取りやすいため、顧客の声を収集しやすい効果もあります。これはいわゆる「VOC(Voice Of Customer)」と呼ばれるもので、より効果的なマーケティングをおこなうために非常に役立つ情報です。
消費者の意見やニーズなど、マーケティングにおいて重要な情報を入手できるので、広告宣伝活動の軌道修正などもおこないやすくなるでしょう。
従来のアンケートよりもリアルで率直な声を収集できるため、よりニーズにマッチしたサービスの提供や、ユーザーに対する効果的なアプローチも可能となります。
SNSマーケティングの成功事例3選
日本の企業の中にも、SNSマーケティングを実施することで成功を収めている会社がいくつもあります。ここでは、成功している企業の中から、3つの事例を紹介します。
丸亀製麺
丸亀製麺は、X(旧Twitter)によるSNSマーケティングを成功させ、コロナ禍で発売された商品の売上が当初の予測を大きく上回りました。X(旧Twitter)では、アカウントのファンを増やすこと、常に丸亀製麺の情報に接触してもらうこと、認知を最大化させ売上を獲得すること、という3つの戦略のもとにプロモーションを展開しています。
2020年秋にコロナ禍で発売された「タル鶏天ぶっかけ」のプロモーションでは、「あなたが選ぶ!うどん総選挙」という企画をX(旧Twitter)上で展開し、口コミの輪を広げることで幅広い方に来店を促し、成功を収めました。
青山商事
「洋服の青山」を展開する青山商事も、SNSマーケティングで成功を収めている企業のひとつです。X(旧Twitter)・Instagram・Facebook・noteの4つのSNSを運用しており、中でも動画の活用に注力しています。
ユーザー側にどのようなメリットがあるのかを直感的に理解してもらえるように、X(旧Twitter)でのキャンペーン告知も文字だけでなく、動画投稿もあわせておこなう工夫がされているのが特徴です。
またInstagramでは、リール投稿やライブ配信を積極的に活用しており、顧客であるフォロワーとのコミュニケーションを図っているのも成功したポイントといえるでしょう。とくに、レディースアカウントでのライブ配信に力を入れており、実際に店舗で働いているスタッフが登場することで洋服の青山をより一層身近に感じてもらい、購買意欲につなげることを狙っています。
JINS
メガネブランドのJINSは、2020年からX(旧Twitter)マーケティングの方針を大きく転換し、従来の一方的な情報発信から、ユーザーとの双方向のコミュニケーションを重視するようになりました。
その具体的な施策としては、以下が挙げられます。
・メガネのバーチャル試着機能を使った遊び心あふれた投稿
・ユーザーが楽しみながらJINSについて投稿してくれるようなオーガニック投稿
・フォロワー参加型のキャンペーンの実施
これらの施策により、JINSのX(旧Twitter)公式アカウントは、わずか1年でUGC数が約380%、インプレッション数が約800%、エンゲージメントが約680%と大幅に増加しています。また、2021年12月のクリスマスキャンペーンでは応募件数1万件以上、トレンド1位を獲得するなど、高い成果を上げる結果となりました。
JINSのX(旧Twitter)マーケティングの成功は、ユーザーとの双方向のコミュニケーションを重視した施策が奏功したことによるものと考えられます。企業がSNSを活用する際には、JINSのようにユーザーのニーズや関心を理解し、それに応えるようなコンテンツを継続的に発信することが重要です。
SNSマーケティングの外注先企業を選ぶポイント
SNSマーケティングは、効果的に活用すれば大きな成果や利益を生み出すことが期待できます。しかし、自社にノウハウがなく、運用することに不安を感じている担当者の方もいるのではないでしょうか。
このようなときには、専門知識を持った代行企業へ依頼することがおすすめです。ここでは、代行企業を選ぶ際に役立つ4つのポイントを紹介します。
ニーズに応えるための方法を駆使しているか
代行企業に、自社のニーズに応えられる方法があるかどうかを確認しましょう。
フォロワーを獲得するだけでなく、エンゲージメント率は上げられるのかなど、自社が望む成果をあげた実績があるのかをチェックします。そのためにも、検討している代行企業の過去の実績は必ず調べるようにしましょう。
自社が望むような成果を出した事例があれば、安心して依頼できます。
自社と同じ業種でSNSの運用実績があるか
代行企業が、自社と同じ業種でのマーケティング実績があるかどうかも大切です。
同じ業種での運用実績があり、成果をあげている企業であれば、その分野に関する経験や実績があり、精通している可能性も高いでしょう。また、どのSNS媒体でどれほどの成果を出してきたのかを確認することも大切です。
月額料金はどのくらいか
代行を依頼する場合、月額費用がどのくらいになるのかも確認しておきましょう。料金が高いほど成果があげられるとは限らないうえに、場合によっては自社にとって不要な対応が含まれていることもあります。
あらかじめ予算を決めておき、その中で必要な対応のみおこなってもらえる企業を選びましょう。
効果を測る測定基準はあるか
SNSマーケティングでは、どれほどの成果をあげているのかを定期的に測定して課題を確認し、改善を繰り返すことが大切です。そのため、外注先企業がどのようにして効果測定をおこなっているのかもチェックしておきましょう。
アクセス数のほか、インプレッション数やエンゲージメント率、引用リツイート数、プロフィールへの遷移率などさまざまな数値を測定し、組み合わせて分析してくれるところであれば効果を検証しやすく、よりよいマーケティング施策を提案してくれるでしょう。
SNSマーケティングでは媒体ごとに最適な方法を駆使しよう
SNSマーケティングは、いまや多くの企業がおこなっているマーケティング手法です。媒体ごとの特徴を活かして、最適な方法を駆使しながらマーケティング施策をおこなうことで、予想以上の成果をあげることも期待できます。
しかし、SNSマーケティングを自社でおこなうことに不安を感じている方もいるでしょう。そんなときは、代行企業への依頼を検討してみてください。
代行企業の中には、SNSだけでなく、ライブコマースという新しいマーケティング手法にも対応しているところがあります。ライブコマースとは、インターネット上でリアルタイムに商品やサービスを紹介し、視聴者とコミュニケーションをとりながら販売する手法です。ライブコマースは、SNSと連携することで、より多くの顧客にアプローチし、信頼感や購買意欲を高めることができます。
例えば、「HandsUP」では主にライブコマースの支援をしており、SNSとの連動によって売上アップを目指すサポートやお手伝いをおこなっています。ライブコマースをおこなったことがない方でも、安心のサポート体制を整えていますので、興味のある方はお気軽にお問い合わせください。