コンテンツマーケティングとは?手法・強み・成功事例をわかりやすく紹介

2024年1月30日

コンテンツマーケティングとは、顧客にとって価値のあるコンテンツを配信し、顧客との信頼関係を構築して購買行動につなげるマーケティング手法です。

すでに多くの企業が取り組んでいますが、具体的なメリットや効果がわからないという担当者も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、コンテンツマーケティングの概要やメリット・デメリットなどをわかりやすくお伝えします。

コンテンツマーケティングとは?

コンテンツマーケティングとは?

コンテンツマーケティングとは、ターゲットにとって価値のあるコンテンツを発信し、自社やメディアのファンを増やして商品・サービスの購入につなげるマーケティング手法のことです。

商品やサービスを売り込むのではなく、ターゲットが興味・関心を持ちそうなコンテンツを制作して顧客との接点を生み出し、ファンになってもらうことで購入へとつなげます。一時的な売上アップではなく、中長期的な収益の獲得に役立つ手法といえるでしょう。

具体的な発信コンテンツの種類には、記事コンテンツやSNS投稿、動画コンテンツなどがあります。

コンテンツマーケティングとコンテンツSEOの違い

コンテンツマーケティングと混同されやすいのが「コンテンツSEO」です。

コンテンツSEOとは、SEO(Search Engine Optimization:検索エンジン最適化)対策として、顧客の検索意図に沿った良質なコンテンツを作ることで検索上位を目指す手法です。そのため、コンテンツSEOでは顧客との信頼関係構築よりも、検索エンジンからの流入数増加を重視している点が異なります。

ただし、コンテンツSEOに取り組みながら継続的にコンテンツを提供することで、顧客との関係を構築できるため、コンテンツマーケティングのプロセスの一部として活用できます。

コンテンツマーケティングが注目されている理由

なぜ、いまコンテンツマーケティングが注目されているのでしょうか。その理由について解説します。

売り込み型マーケティングでは売れなくなった

コンテンツマーケティングが注目されている背景には、顧客が能動的に情報を集めるようになり、テレビCMや訪問販売などのセールス活動では購買につながらなくなってきたことが挙げられます。

スマートフォンをはじめとする情報機器やインターネットの発達により、私たちは情報にアクセスしやすくなり、自分の欲しい情報を自ら積極的に集められるようになりました。そのため、従来のセールス活動に興味を示す顧客が減ってしまいました。

そこで、企業が伝えたい情報を一方的に伝えるのではなく、ユーザーが知りたい情報を発信し、ユーザーとの接点を作ることがより重要となったのです。

インターネット広告費の高騰

インターネット広告費の高騰により、従来の広告出稿の費用対効果が悪化してきたこともコンテンツマーケティングが注目されている理由のひとつです。

電通の調査によると、2018年から2022年までの5年間、インターネット広告媒体費の総額は上昇し続けており、2021年と比べると2022年のインターネット広告費の総額は3,000億円ほど増えています。

参考:「2022年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」 – News(ニュース) – 電通ウェブサイト

このことから、市場が成長し続けていることや広告費が上昇していることが推測できます。

そこで、より高い費用対効果を得るためにも、企業は本当に興味・関心を持ってくれる人に対して表示させる広告の導入が必要となったのです。コンテンツマーケティングであれば、コンテンツを通じて自社商品に興味のあるユーザーに対してマーケティングが行えるため、費用対効果の高い宣伝が実現できます。

コンテンツマーケティングのメリット

コンテンツマーケティングのメリット

コンテンツマーケティングには、どのようなメリットがあるのかを解説します。

コンテンツを残すことで資産になる

一度制作したコンテンツは、インターネット上に半永久的に残るため、自社の資産として継続的な活用が可能です。他の広告媒体は、契約期間の満了とともにインターネット上から消えてしまいますが、コンテンツは削除しない限り表示され続け、顧客を集めてくれます。これは企業にとって大きなメリットといえるでしょう。

また、継続してコンテンツを更新し続けることにより、情報の網羅性が高まります。その結果、よりターゲットのニーズに幅広く応えられるでしょう。

中長期的にみると費用対効果が高い

コンテンツマーケティングは、他のマーケティング施策に比べて低コストで効果を生み出しやすいマーケティング手法です。かかる費用のほとんどはコンテンツの制作費のみであるため、広告出稿のように継続して費用がかかることはあまりありません。

また、ユーザーが企業のファンになれば、コンテンツを通して新しい商品やサービスの情報を継続して見てもらいやすくなります。結果的に中長期的に安定した宣伝効果、それに対する費用対効果を見込めるでしょう。

情報を自然に拡散できる

顧客にとって有益な内容であれば、それをよいと感じた顧客がコンテンツをSNSなどで拡散してくれる可能性があります。さらに、ポジティブな口コミとともに拡散されれば、より高い広告効果やマーケティング効果が期待できるでしょう。

コンテンツの形態によっては、SNSと連携しやすいものもあるため、ユーザーが気軽に投稿しやすくなる工夫も大切です。とくに、X(旧Twitter)やTikTokのような拡散力の高いSNSであれば、ユーザーからの投稿をきっかけに一気に認知度が高まる可能性もあります。

また、企業コンテンツとユーザーの距離感が離れている場合は、距離感の近いユーザーの拡散を活用することでより顧客にコンテンツを身近に感じてもらえるでしょう。

顧客のロイヤリティを高められる

コンテンツマーケティングは、顧客のロイヤリティを高めるのにも効果的です。ロイヤリティとは、特定の企業ブランドや商品・サービスに対する顧客からの信頼や忠誠心のことです。

顧客にとって有益なコンテンツを提供し続ければ、「自分にとって有益な情報を発信してくれる会社だ」と認識され、企業や商品・サービスに対する好感や信頼を獲得できます。その結果、企業や商品・サービスのファンとなってもらいやすくなるでしょう。

ロイヤリティの高いファンを育てるためには、オリジナリティのあるコンテンツを制作することが大切です。他社との差別化を意識しながら、自社ならではの特色を活かしたコンテンツを制作しましょう。

コンテンツマーケティングのデメリット

コンテンツマーケティングのデメリット

コンテンツマーケティングにはデメリットもあります。ここからは、どのようなデメリットがあるのかについて解説します。

コンテンツ制作に手間がかかる

記事やSNSの投稿、動画コンテンツといったコンテンツの制作には、手間と時間がかかります。

コンテンツの内容を決める際には、顧客のニーズや属性についての調査や分析が必要です。また、コンテンツの発信後には、ユーザーの行動や反応を調査・分析し、コンテンツの内容の調整もしなければなりません。

Web広告の出稿などとは異なり、継続的に高いコストが必要になるわけではありませんが、初期費用や人的コストは十分に確保することが大切です。

コスト回収までの期間が長い

中長期的には費用対効果の高いコンテンツマーケティングですが、成果が出るまでに時間がかかることを念頭に置いておきましょう。

コンテンツマーケティングは、顧客と信頼関係を構築し、顧客が企業や商品・サービスのファンになってもらうことを目的とします。しかし、これは一朝一夕にできることではありません。コンテンツの継続的な提供により、徐々に構築されるものです。

したがって、すぐにコストを回収するのは難しく、集客やマーケティング効果が得られるまで時間がかかる点を考慮してスケジュールや予算を組む必要があるでしょう。

継続的な更新が必要になる

制作したコンテンツは定期的に内容の見直しや更新が必要です。コンテンツは資産であり、一度制作すれば長期的に活用できます。しかし、情報が古くなったり、コンテンツ内容と顧客のニーズに乖離が生まれたりする可能性もあります。

古い情報を載せたままでいると、正確な情報を載せていないとして、ファンであった顧客が離れてしまいかねません。また、アルゴリズムのアップデートによりSEOでの検索順位が下がったりする可能性があるでしょう。そのため、コンテンツの内容を最新の情報や顧客のニーズに合わせたものに更新するなど、継続的に調整する必要があります。

コンテンツマーケティングを成功させるための手順

コンテンツマーケティングを成功させるための手順

コンテンツマーケティングを成功させるには、顧客のニーズを満たすコンテンツを制作しなければなりません。ここからは、コンテンツ制作の手順について解説します。

1.ペルソナ設計をする

まずは、情報を誰に届けるのかを定めるため、ペルソナを設定しましょう。具体的には、年齢や性別、職業、年収、居住地、趣味、価値観、家族構成、ライフスタイルなどの情報を細かく設定します。

ペルソナを設定しておけば、コンテンツマーケティングの方向性や内容を決めやすくなります。また、コンテンツの運用途中で成果に伸び悩んだときでも、再度見直して設定すれば新たな方針を検討しやすくなるため、ペルソナ設計は大切なプロセスです。

2.カスタマージャーニーマップを作る

カスタマージャーニーとは、設定したペルソナの思考や行動の流れを可視化したものです。縦軸にペルソナの行動や思考、感情、課題を、横軸に認知や興味関心、比較検討などターゲットが購入に至るまでのフェーズを設定するのが代表的なフォーマットとなります。

情報をマッピングすることで、顧客の具体的な課題やニーズを把握でき、提供するコンテンツの方向性を決めやすくなります。

3.コンテンツマップを作る

コンテンツマップとは、サイトの設計図のことです。カスタマージャーニーで可視化した顧客の課題やニーズをもとに、それを満たせるテーマを洗い出してリスト化します。最初は、30個から50個ほどのテーマを準備しておき、運用していく中で、随時追加していくとよいでしょう。

継続的にコンテンツを制作する場合は、コンテンツマップが充実しているかどうかが大切です。ペルソナが興味のあるテーマを追加していき、コンテンツを安定して制作できる環境を構築しましょう。

4.適したメディアを選択する

次に、コンテンツの内容を効果的に伝えやすいメディアを選択します。コンテンツマーケティングに使用するメディアとして代表的なものは、次の通りです。

・ブログ記事
・SNS
・動画
・eBookやホワイトペーパーなどのPDF
・音声メディア

コンテンツの内容やターゲットのニーズなどに合わせて、適したメディアを選びましょう。

5.プロモーション活動を行う

制作したコンテンツを見てもらうためにも、露出を増やさねばなりません。企業の公式ブログやSNS、プレスリリース、インフルエンサーによる紹介、広告などを用いてコンテンツのプロモーション活動を行いましょう。

とくに、コンテンツの運用開始直後は、認知度が低く、コンテンツが顧客に届きにくいため、積極的に認知度を高めるためのプロモーションを行うことが大切です。

コンテンツマーケティングの成功事例

コンテンツマーケティングの成功事例

実際に企業はどのようにコンテンツマーケティングを活用、運用しているのでしょうか。ここでは,
コンテンツマーケティングを成功させた企業の事例を2つ紹介します。

サントリー

飲料メーカーのサントリーは、動画コンテンツの発信によりコンテンツマーケティングを行い、企業ブランディングの向上につなげています。

企業理念である「水と生きる」をテーマにした動画や水育に関する動画を発信するほか、適正飲酒啓発動画なども公開しているのが特徴です。

企業理念として掲げていることに実際に取り組んだり、アルコール依存症という社会問題に対して取り組んだりする姿勢が企業イメージの向上につながっているといえるでしょう。

土屋鞄製造所

革製品を製造する土屋鞄製造所は、運営するECサイトにおいて商品を販売するだけでなく、顧客との関係作りを大切にしています。

FacebookやInstagramといったSNSを運用し、自社製品の写真を載せたコンテンツを投稿しています。どのコンテンツも商品の販売を促すようなものではなく、土屋鞄製造所を好きになってもらうためにユーザーとの距離感を近づける内容が中心です。

スタッフのインタビューやコラム、製品のお手入れ方法なども発信し、ユーザーとの距離を縮める工夫がなされており、代表的なコンテンツマーケティングの成功例といえます。

コンテンツマーケティングを行いユーザーとの接点を増やそう

コンテンツマーケティングを行いユーザーとの接点を増やそう

コンテンツマーケティングとは、コンテンツを制作し、発信することにより、ターゲットとの信頼関係を築き、ファンとなってもらうことで商品・サービスの購入につなげるマーケティング手法です。

売り込み型マーケティングが通じにくくなった昨今において注目されている方法であり、その費用対効果の高さから導入している企業も多くあります。

これからコンテンツマーケティングを導入しようという担当者の方は、基本を理解したうえで取り入れ、ぜひ中長期的な収益アップにつなげてください。