D2Cブランドの成功事例 事例から学ぶ成功のポイント

近年、さまざまなブランドで採用されているコマースモデルが「D2C」です。企業と消費者がダイレクトに取引できるため、ユーザーのニーズに即した価値を提供できます。本記事では、D2Cによって成功を収めたブランドの実例から、D2Cの成功の秘訣を探っていきます。自社へのD2Cの採用を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。

D2Cブランドの成功事例1:アパレル

まずは、2018年1月に本格スタートした表参道発のファッションブランドの事例からご紹介します。小柄な体格ゆえに、「おしゃれなお店に入っても、私たちに合うサイズの服がない」と悩んでいた2人の女性が、自分たちと同じ悩みを抱える小柄な女性をターゲットとして立ち上げたブランドです。同社はアパレル業界未経験からの立ち上げながらも、2019年3月には早くも売上が5,000万円を突破し、2020年後半には約2倍と、華々しい急成長を遂げています。

成功のポイント

成功の決め手となったのは、Instagramでのライブ配信です。同社は創業当初から365日インスタライブを続け、顧客との間に濃密なリレーションを築いてきました。Instagramアカウントのフォロワー数は約20万人(2021年7月現在)に上り、モデルも顧客も小柄な女性という共通点から、共感を呼ぶライブコマースが支持を集めています。

D2Cブランドの成功事例2:アパレル

こちらは、韓国系のプチプラレディースファッションブランドです。2017年6月にスタートして以降、Instagramのフォロワー数は50万人に上るなど、眩いほどの大躍進を遂げています。すでにIT系の起業で成功を収めていた男性が、次に目をつけたのがInstagramを用いたD2C戦略でした。同社は、ほかにも複数のブランドをD2Cライブコマースにて展開しています。

成功のポイント

同社は立ち上げ当初、10のブランドアカウントを試験的に運用し、試行錯誤を通して戦略を研ぎ澄ませていったそうです。ECプラットフォームをコンバージョンやリピート率といったデータが得やすい「Shopify」に切り替え、またSEO対策にも気を配っているため、検索流入の割合もかなり高いとのことです。徹底的なデータ志向と多角的な経営戦略が功を奏した事例といえます。

D2Cブランドの成功事例3:化粧品

続いては、メイク動画メディア発の若者女子向けコスメブランドの事例です。同社は動画メディアを運用する中で、ユーザーのさまざまな悩みや希望を汲み取り、商品に都度反映してきました。多様なユーザーニーズを満たした商品展開は、その世界観とともに広く受け入れられています。インフルエンサー集団のディレクションと並行して立ち上げられたプロダクトラインといえます。

成功のポイント

同社は顧客の生の声を聴き取れるよう、「距離の近さ」をコンセプトに据えた多角的なSNS戦略を展開し、確固たる世界観を提供しています。ユーザーニーズを収集・分析するだけでは終わらず、そこから新たなニーズを自ら生み出せる好循環を構築したことが、成功のカギといえそうです。

D2Cブランドの成功事例4:化粧品

2013年4月に始動した、男性向けのスキンケアブランドの事例です。D2Cによって同社は2020年のメンズスキンケアに関する市場調査において、スキンケアアイテム通販チャネルなどの3部門で1位を飾りました。また、2020年の年間売上は前年比約150%増と、目覚ましい成長を見せています。男性向けスキンケアアイテムの収益化は困難とされていた認識を打ち破り、D2Cによって大きな成功を収めた好例といえます。

成功のポイント

同社はハッシュタグで収集したUGC(一般ユーザーによる投稿)に、ツールを用いた一括利用許諾申請を行うことで、Instagramをベースとしたプロモーションの飛躍的な効率化を実現しました。また、ユーザーの投稿をデータとして集計することで、仮説の形成と検証のサイクル向上にも成功しています。これらの取り組みが功を奏し、収益性の大幅な向上につながっています。

D2Cブランドの成功事例5:シャンプー

ハイグレードな製品クオリティと高級感のあるイメージで知られるシャンプーブランドです。2015年にD2Cを起点として事業をスタートし、そこからわずか数年で、瞬く間にシャンプーのシェアランキングで高位に登り詰めました。高品質を推したブランディングにより固定ファンをつかみ、現在ではドラッグストアの店頭に並ぶほどの定番人気を確立しています。

成功のポイント

売り込みたいターゲットを「流行の最先端を追うイノベーター・アーリーアダプター層」に設定し、オピニオンリーダーに照準を合わせたのがポイントです。広告費を抑えるためデジタルプロモーションに着目し、さらにSNS映えするパッケージデザインにもこだわることで、若者によりフォーカスした訴求を実現。マーケットの動向をストイックに精査してアジャイルに適応する戦略が実り、ECコマースから実店舗への卸販売へと目くるめくステップアップを遂げました。

D2Cブランドの成功事例6:食品

体に必要な栄養素を1食で摂取できることで知られる、「完全栄養食」のブランドです。栄養バランスの取れた食事は大切ですが、それを毎日、しかも仕事と両立しながら作るとなると億劫に感じる方も多いでしょう。同社の新機軸の商品ラインナップは、そうした食事にまつわる時間や手間を徹底的に排し、食文化そのものを効率化するという革命的な世界観を提案しています。同社の商品は瞬く間に人気となり、リリースからわずか3年で海外進出を成し遂げました。

成功のポイント

精緻な分析により、現代人の志向に即した世界観を構築することで、新たな需要を創出したことが成功の要因です。SNSマーケティングに力を注ぎ、現代を生きる人々に未来的な生活様式を予感させ、ブランドイメージを確立しました。また、新製品「完全栄養食パスタ」の開発ではクラウドファンディングの活用により、原資の獲得とともに宣伝費の削減に成功し、同時に潜在的な顧客から寄せられる生の声を拾っていきました。

D2Cブランドの成功事例7:飲料

飲料系スタートアップ企業が2018年7月にローンチした日本酒ブランドです。高品質な日本酒のプロダクトラインを提供しています。同社は日本だけでなく、世界中の人々をターゲットに据えており、英語版の日本酒情報メディアも運営しています。社会そのものにこれまでとは違った形で日本酒文化を浸透させようという試みは、国内外から注目を集めています。

成功のポイント

「多くの人を巻き込む真新しい世界観」を総合的にコーディネートしたことが、高価格帯の製品の売り込みに成功した秘訣です。すでに海外でも高い人気を誇る日本酒ですが、そこにさまざまな方面から新たな価値を付与することで、競合他社との差異を明確なものにしているのもポイントです。

D2Cブランドの成功事例8:サプリメント

スタートアップ企業が展開するスキンケアサプリメントのブランドです。顧客一人ひとりの悩みや体質に合わせてパーソナライズされたサプリメントを提供するために、D2Cのコマースモデルを活用しています。リリースから2年足らずで月商2億円の事業規模を実現し、2021年2月には大手化粧品メーカーによる買収も発表され、今後のさらなる躍進が期待されます。

成功のポイント

「一人ひとりに届くサプリメントが必要である」という課題意識を、無料の診断サイトを用いて解消しているのがポイントです。これにより、顧客にパーソナライズしたサプリメントの提供を可能にしています。消費者のニーズにきめ細かくアプローチできる、D2Cならではのソリューションといえるでしょう。

D2Cで成功する秘訣とは

企業それぞれが多様な戦略のもとに成功を収めているD2Cですが、そこにはいくつかの共通点がありました。そのひとつが、ユーザーとの対話で得られる「アナログなデータ」と、アクセスに対するコンバージョン率やCPAといった「デジタルなデータ」を掛け合わせていることです。D2Cの戦略設計をするうえでは、この点が最も重要といえます。

また、D2Cで成功しているブランドはいずれも、SNS時代のマーケット動向を詳細にキャッチし、世界観をトータルコーディネートすることで、新たなニーズの創出とユニークな体験の提供を実現していることもわかりました。

これらを踏まえ、D2Cにおいてはダイレクトなフィードバックを得やすいライブコマースを主軸に据えつつ、クラウドファンディングやUGCといったほかの手法を上手く取り入れることが、現代に適応した効率的な経営戦略といえるでしょう。

まとめ

潜在的な顧客の声を聞き届け、ユーザーからのフィードバックに基づくきめ細かいサービスを提供できるのが、D2Cの強みです。D2Cブランドの成功には、「マーケット観察によるニーズの把握」「新たな価値観の提示と並行した潜在的ニーズへの対応」「アナログ・デジタル両輪のデータ分析による仮説の形成と検証」が欠かせません。集客にかかる広告費を抑えながら、トータルな世界観を顧客に直接届けられるD2Cへの注目は、今後いっそう高まっていくことでしょう。

参照URL

・掲載サイト

https://handsup.17.live/new-marketing-channel/

・本文テンプレート内で挙げられていた参考サイト

https://neo-m.jp/column/marketing-research/-/2682/
https://www.shopify.jp/blog/d2c-ecommerce
https://www.w2solution.co.jp/news/newsindex/knowhow/d2c-case/
https://ferret-plus.com/17746
https://mtame.jp/marketing_foundation/D2C_brand/

・記事固有情報に挙げられていた参考URL

マクロミル『ライブコマースに関する調査』(2018/7):https://www.macromill.com/contact/files/report/n134_sxc64h.pdf
KPMG『迈向万亿市场 的直播电商』(2020/10):https://i.aliresearch.com/img/20201013/20201013135023.pdf
海外ライブコマース事例:https://drive.google.com/drive/folders/14Zmq0Nv5kaskO9PLQ3klS8sfWUGp2z4K
芸能人Youtuberランキング:https://app.box.com/s/m4g34yo3qrua4v2hibwnzbua0fnr1iqx
三菱UFLリサーチ&コンサルティング『ライブコマースの動向整理』(2020/6):https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_policy/meeting_materials/assets/internet_committee_200717_0002.pdf
METI EC関連のデータ(2020/7):https://www.meti.go.jp/press/2020/07/20200722003/20200722003-1.pdf
中国関連の情報メディア:https://36kr.jp/

・各ブランドの参考URL
【COHINA】
https://cohina.net/collections/
https://www.instagram.com/cohina.official/
https://cohina.net/blogs/cohina-blog/00003

【17kg】
https://www.shopify.jp/blog/success-story-17kg
https://www.wwdjapan.com/articles/872421

【PHOEBE BEAUTY UP】
https://phoebebeautyup.com/lp?u=about
https://manamina.valuesccg.com/articles/878

【BULK HOMME】
https://service.aainc.co.jp/product/letro/article/2018/bulkhomme.html

【BOTANIST】
https://netshop.impress.co.jp/node/5936
https://en-jp.wantedly.com/companies/i-ne/post_articles/232745
https://smmlab.jp/article/d2c-benchmark-brands/

【BASE FOOD】
https://basefood.co.jp/

【SAKE100】
https://sake100.com/brand
https://jp.techcrunch.com/2018/10/31/sake100-clear-fundraising

【FUJIMI】
https://fujimi.me/
https://signal.diamond.jp/articles/-/578


・他、参考にしたWebページ

https://ec-force.com/blog/d2c_no109
https://ec-force.com/blog/d2c_no55
https://service.aainc.co.jp/product/letro/#functionsLetro

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