リテールテックの最新トレンド~モノ消費からコト消費へ~

2021年11月5日

新型コロナウイルスの影響により、打撃を受けているリテール業界。外出自粛などもあり、ただ店舗で販売するだけでは売上を上げることが難しい中、小売事業にデジタルテクノロジーを取り入れるリテールテックの導入が加速しています。本記事ではリテールテックの最新トレンドをご紹介します。

コト消費社会におけるリテール業界のあり方とは?

ここ15年ほどの間に、商品そのものを所有・使用することに価値を置く「モノ消費」から、商品やサービスを通じて得られる体験に価値を見出す「コト消費」へと、消費のトレンドがシフトしています。

また、新型コロナウイルスの影響によりリテール業界が打撃を受けています。「モノ消費」から「コト消費」へという大きな流れと同時に、外出自粛など人々の行動変容により、ただ店舗販売するだけでは、売上が伸びないという課題が浮き彫りとなりました。

こうしたなか、小売事業にデジタルテクノロジーを取り入れるリテールテックの導入が加速しています。

AI(人工知能)やIoT(モノのインターネット)といった最新テクノロジーの進歩により、従来にはなかった販売の仕方が実現しつつあります。リテールテックを導入することで、省人化による生産性の向上や人手不足の解消、消費者満足度の向上、物流の効率化なども期待できます。

では、リテールテックとは具体的にどのようなものなのでしょうか。次章では、リテール業界が押さえておきたいリテールテックの最新トレンドをご紹介します。

リテール業界が押さえておきたいリテールテックの最新トレンド

リテール業界が押さえておきたいリテールテックの最新トレンドとして、以下の3つが挙げられます。

非接触型で効率的な「レジ無し会計・モバイルオーダー」

小売店舗の人手不足が深刻化していることに加え、新型コロナウイルス感染防止のため、スタッフと顧客の接触を減らす必要性が生じています。

そこで注目されているのが「レジ無し会計・モバイルオーダー」です。レジ無し会計とは、商品を持ってそのまま退店すると自動で決済される仕組みです。スマホに専用アプリをダウンロードし、入店時にアプリ上のQRコードをスキャンする必要がありますが、会計の手間が一切かからないため非常に効率的です。キャッシュレスでの支払いやセルフレジよりも、さらに革新的なシステムだといえます。

モバイルオーダーは、顧客のスマホやタブレットなどの端末上で、注文から決済まで完結するシステムです。店員が注文を受ける必要がなく、レジ対応も不要なため、省人化を達成できます。また、注文から決済まで店員と接触しないため、感染対策としても効果的です。さらに、テイクアウトやデリバリーにも対応しやすいため、収益の拡大も見込めます。顧客の側からすると、待ち時間が減るためストレスなく商品を受け取れるのがメリットです。

ソーシャルディスタンスの確保や人手不足への対応といった難しい店舗運営が求められるなか、「レジ無し会計・モバイルオーダー」はこうした課題の解決に貢献すると考えられます。

店舗の新しいあり方。売らないお店 「RaaS」

店舗運営の新しいあり方として、売らないお店「RaaS」が注目されています。

RaaSとは、「リテール・アズ・ア・サービス」の略で、「サービスとしての小売」という意味です。RaaSでは「体験・発見」に価値を置き、店舗での販売をしません。店舗で最新の商品を実際に見たり体験したりすることで消費者の興味を引き、直販サイトなどでの購買につなげる仕組みです。

商品を出展する企業は、出品料を支払うことで、店舗運営に必要なスタッフやシフト・在庫・物流管理といったサービスを一括で受けられます。そのため、店舗運営の経験がないEC専門の企業でも、容易に出店が可能です。また、店内にはカメラやタブレット端末が設置されており、顧客の年齢や性別、滞留状況などを分析してくれます。そこで収集されたデータをマーケティングに活かせるのもRaaSの魅力です。

テクノロジーを活用し、買い物に楽しさを提供する「リテールテイメント」

また、テクノロジーを活用し、買い物に楽しさを提供する「リテールテイメント」と呼ばれる手法もあります。

リテールテイメントとは、「リテール(小売)」と「エンターテインメント(娯楽)」を掛けあわせた造語で、顧客がエンターテインメント的な楽しさを感じる店舗を指します。リテールテイメントによって、消費者は店舗でただ買い物をするだけでなく、楽しくワクワクするような体験をすることで、高い満足感を伴った購買体験ができます。

例えば、某下着メーカーが運営する体験型店舗では、3Dボディスキャナーにより体型を計測し、顧客にピッタリの商品をAIや専門のスタッフが提案するサービスを提供しています。数秒で計測でき、2回目以降はこれまでのデータと照らし合わしながら商品を選べるのも大きな魅力です。

このように、店舗での価値ある体験を通じてファンを獲得し、ブランド力を高める仕組みがリテールテイメントにはあります。

以上、代表的なリテールテックをご紹介しましたが、これらに加えて新たに注目されているリテールテックとして、「ライブコマース」があります。ライブコマースとは具体的にどのようなものなのか、次章で解説します。

コト消費社会における店舗販売の新しい販売手法ライブコマース

ライブコマースとは、ライブ配信とECを組み合わせた新たな販売手法です。ライブ配信者がリアルタイムで商品を紹介し、顧客がその様子を視聴することで、商品の魅力をリアルに体感できます。店舗の従業員や企業の社員のほか、知名度のあるインフルエンサーが配信するパターンもあります。

通常のECでは、商品を文章や写真でしか紹介できないため、サイズ感や魅力が伝わりにくいデメリットがあります。しかし、ライブコマースでは配信者と顧客が直接やり取りするため、より詳細な商品のスペックが確認可能です。やり取りのなかで疑問を解消できるため、コンバージョン率の上昇も見込めます。また、顧客の生の声を商品開発に生かせるのも強みです。さらに、店舗を訪れる機会のなかった新たな購買層を開拓できるほか、配信者にファンがつくことでエンゲージメントの強化も期待できます。

さまざまな強みを持つライブコマースですが、自前で全て準備するのは大変です。そのため、一般的にはライブコマース支援ツールを使います

支援ツールのなかでおすすめなのはHandsUPです。HandsUPはライブ配信やコマース機能といった、ライブコマースに必要な機能を網羅しており、販促機能も充実しています。また、操作性が高く、カスタマイズも自由自在です。さらに、ライブ配信アプリ「17LIVE」などで培ったノウハウがあり、サポート体制も充実しています。また、成果を挙げるための伴走型のコンサルティングも行っているため初心者の方でも不安なく始めることが可能です。ライブコマースを活用する際には、HandsUPをぜひご検討ください。

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このコラムを書いたライター
HandsUP 運営事務局
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HandsUPは全世界5,000万ユーザーを抱えるライブ配信プラットフォーム「17LIVE」が提供するライブコマースソリューションです。本サイトでは弊社がライブ配信で培ったノウハウを生かし、ライブコマースに関するトレンド・業界動向からノウハウ、成功事例まで、ライブコマースの実践に役立つ様々な情報をお届けします。