D2Cを成功に導くポイント5つ ブランド戦略の立て方とは

新型コロナウイルスの感染拡大に伴う”おうち時間”の増加により、インターネットショッピングを利用する方も増えてきています。
本記事では、企業や個人が小売店舗や流通を経由せず、自社サイトで生活者に直接商品やサービスを販売する「D2C」ビジネスを成功させるための手順や、業界別の成功事例についてご紹介します。

D2Cにおける戦略立ての重要性

インターネット上で商品を販売する手段として、「Amazon」や「楽天市場」といった既存のECモールに加え、「STORES」や「BASE」といったショッピングカート型ASPが出現したことにより、企業や個人が手軽にネットショップを立ち上げ、商品やサービスをインターネット上で直接販売できるようになりました。

そうした⾃社ECサイト上で直接消費者向けに販売するD2Cのビジネスモデルにおいては、ブランドとしての世界観を確立し、その思想に共感するファンをリピーターにする仕組みづくりが欠かせません。D2Cブランドを運営し伸ばしていくにあたっては、顧客層であるターゲットを深く理解するための確かなマーケティング戦略が求められます。

D2Cにおける戦略の立て方

実際にD2Cブランドのマーケティング戦略を立てるにあたり、いくつかのステップを踏んで段階的に実施していくことが有効です。ここでは、D2Cブランドが成功に至るまでの具体的なステップについてご紹介します。

ターゲット顧客を明確化する

最初に重要なことは、ブランドがターゲットとしている顧客の姿について、きちんと理解することです。市場におけるセグメンテーションができていても、ターゲットとなる顧客についての理解が深まっていなければ、ブランドが持つ世界観を顧客に正しく届けることができません。顧客に支持されるブランドに育てていくためには、顧客を理解し、その顧客に合ったコミュニケーションを行うことが必須です。市場調査や顧客調査などのリサーチを徹底的に行い、正しいターゲット像を把握することで、ブランドの構築イメージが自然と固まってきます。

ブランドコンセプトを決定する

ーゲット顧客のイメージが明確化できたら、次にブランドコンセプトの作りこみを行います。D2Cにおいてはストーリーをきっちりと作ることが重要です。この段階では、商品が生まれた背景やその商品に込めた思いを踏まえ、コンセプトを綿密に設計していきます。D2C市場の主なターゲットは、ミレニアル世代やZ世代と言われています。この世代の消費者は、商品自体の質や価格だけで買うものを選ぶわけではありません。SNSなどで日常的に情報を集め、自分が共感できるブランドのコンセプトや世界観に惹かれて商品を買うのです。単に高級ブランド品を所持することよりも、その商品の背景にあるストーリーを理解し、自分の価値観を反映できるようなブランドを好むのです。そうしたターゲットの趣味や嗜好に合うコンセプトを掘り下げて、メッセージを丁寧に伝えていくことが重要です。

高品質の商品を作成する

前の章で固めたブランドコンセプトに合わせて、商品の開発を行います。日本の市場においては、昔から職人が作った伝統工芸品を尊重する風習が根強く残っており、質の良い物であればその価値を認めたファンが購入する、という図式が浸透しています。そのため、D2Cの分野においてもコンセプトや品質にこだわった少し高額なものが人気です。顧客の満足度を高めていくためには、商品そのものはもちろんのこと、パッケージや発送する際の段ボールのデザインにまでこだわって開発を行うようなこだわりを持つことが大事です。

集客方法を決定する

せっかく良い商品を作っても、ターゲット顧客にその情報が届かなければ売上を伸ばせません。D2Cでの集客においては、主にSNSを使用したマーケティングが主流ですが、GoogleやYahoo!などの検索エンジンへのリスティング広告、アフィリエイト、動画のライブ配信なども含め、様々な手法が存在します。特に最近は、インフルエンサーを効果的に使った成功事案が増えています。インフルエンサーへ依頼する際は、誰にどう発信してもらうかが重要です。当然のことですが、商品やブランドイメージに合ったインフルエンサーを起用する必要があります。

物流方法を決定する

D2Cビジネス成功へのステップの中で、意外と見落とされやすいのが物流方法です。ブランドがまだ認知されていない間は取り扱い件数も少ないため、注文の受付から発送までは自社管理で十分でしょう。しかし、ブランドが育っていくにつれて受注が増えていくと、外注も含めた対応の切り替えを検討するタイミングが出てきます。規模に応じてどのような形で物流を管理するのか、配送業者の選び方も含めて事前に検討しておきましょう。

D2Cの成功事例を戦略の観点から紹介

ここでは、業種別にD2Cの成功事例を3つご紹介します。さらに多くの事例を知りたい方は、こちらの記事(D2Cブランドの成功事例 事例から学ぶ成功のポイント)もご参照ください。

成功事例1:アパレル

アパレルは、D2Cビジネスの中でも特に勢いがある業界です。ECサイトのみではサイズ感や素材・形の把握が難しい商材ですが、ライブ配信で商品を紹介しながらモデルの身長を表示するなど、顧客視点に立った販促面での工夫で人気を得ているブランドもあります。

小柄な女性をターゲットにしたブランドでは「低身長で似合う服が見つけられない」という潜在的なニーズを掘り起こし、ターゲット顧客を身長155cmの女性と明確に定義した上で、インスタグラムを主要なメディアとして位置付けています。

2021年7月時点で、公式アカウントにはフォロワーが20万人、IGTVを使って着こなしのコツやコーディネートの提案などを積極的に配信しています。また、身長155cm以下のスタッフが出演するインスタライブ配信を、365日休まず実施。顧客に対して一方的にメッセージを送るだけでなく、顧客側も自由に意見を発信したり、顧客同士で商品の情報を共有したりしています。インスタライブ上で届いた意見から商品化に至った例もあり、顧客の生の声を拾って良い商品へとつなげたいという思いが、D2Cの成功に直結している好事例と言えます。

成功事例2:化粧品

化粧品は、実際の色味・香りやニュアンスなど、実物を見てみないと詳細が分かりにくく、ECサイトのみでは販売が難しいものの、動画とは非常に相性の良い商材です。

国内大手化粧品会社は、ライブ配信を活用した中国向け販促の成功をもとに、日本でも百貨店のオンラインストア上でライブ配信を行ってきました。ビューティーコンサルタントやメイクアップアーティストなどの専門家が、化粧品やメイク法を紹介しながら視聴者からの質問に答えるなど、具体的なアドバイスをその場で得られる点が人気です。2020年11月には、初のライブ型オンラインイベントを開催。MCを人気芸人が務め、女性タレントらをゲストに迎えて、美容や化粧品をテーマにしたトークをライブで配信。公式アカウントのフォローや新規会員登録をした顧客にクーポンをプレゼントするなど、ライブ配信を積極的に活用することで、新たな販路を見出しています。

成功事例3:食品

韓国で人気のおやつをデリバリーするECスタートアップ企業では、食品業界出身者が一人もいないにもかかわらず、毎月40%という驚異の成長率を達成。2年足らずで黒字化に成功しました。一小売企業という枠を超え、競争が激しい食品業界で年商6億円規模の優良企業へと成長しています。

同企業ではインスタグラムでのマーケティングに重点を置き、2021年7月現在で13万人以上のフォロワーを獲得しています。商品を購入した顧客からSMSでアンケートを集めたり、インフルエンサーに新製品を試食してもらいレビューを投稿してもらったりという方法が奏功し、着実にファンを増やしています。また、代表が毎日欠かさずライブ配信を行い、反応が良い時には、一時間の放送で30万円を売り上げることも。購入者からの投稿を直接紹介したり、公式ページでリグラムしたりして、顧客との接点を積極的に作ろうという姿勢がファン層の拡大につながっていると言えるでしょう。

まとめ

D2Cビジネスにおいては、従来のBtoCよりも幅広いマーケティングの展開が可能です。SNSを一方的な情報発信の手段としてではなく、顧客と交流するための手段として活用することが顧客満足度を高めます。顧客の意見から生まれた高品質なサービスや商品を開発できれば、さらに継続的な利用にもつながります。
これからD2Cにチャレンジしようと考えている方も、基礎知識をしっかりと身に着けた上で成功へのステップを一つずつ実践してみてください。

参照URL

https://neo-m.jp/column/marketing-research/-/2682/

https://neo-m.jp/solution/web/dtoc/

https://itsumo365.co.jp/blog/post-13529/

https://dentsu-ho.com/articles/7609

https://handsup.17live.com/

https://www.macromill.com/contact/files/report/n134_sxc64h.pdf

https://drive.google.com/drive/folders/14Zmq0Nv5kaskO9PLQ3klS8sfWUGp2z4K

https://app.box.com/s/m4g34yo3qrua4v2hibwnzbua0fnr1iqx

https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_policy/meeting_materials/assets/internet_committee_200717_0002.pdf

https://www.meti.go.jp/press/2020/07/20200722003/20200722003-1.pdf

https://www.tsuhan-marketing.com/blog/d2c/3successcases_of_startupcompanieshttps://blog.mil.movie/marketing/11589.html

https://channel.io/ja/blog/wingeat

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